SSブログ

映画「クロスファイア」(ネタばれ注意) [Review]

マイブーム(ふるっ)の宮部みゆき原作の映画で2000年に公開された作品です。

主役の青木淳子役に矢田亜希子、おばさん刑事・石津ちかこ役に桃井かおり、
その相棒刑事・牧原役に原田龍二、青木淳子の同僚で恋人の多田一樹役に
伊藤英明、青木淳子と同じパイロキネシス(念動発火能力)を持つ倉田かおり
役に長澤まさみとなかなか豪華な顔ぶれです。

原作と比べると、人物設定が、若干、異なりますが、影のある主人公を矢田ちゃん
それなりに演じてると思います。

異能者と凡人の分かりあえない溝を感じながらも、淳子を愛する煮え切らない(笑)一樹も、
伊藤英明が丁寧に演じてます。

それに、長澤まさみ、当時は、今のツンデレキャラ(?)と違い、ぽわーんとした顔立ちで、
セリフの棒読みだけは、やめて・・・といやな予感で見てましたが、木戸浩一(吉沢悠)に
「押された」と言え、淳子と相まみえる場面(原作では、淳子は、かおりのことを気にかけ
ながらも、会って言葉を交わす場面はありませんので、この対決シーンは、映画のオリジ
ナル・シナリオですね)では、表情に、しんの強さが出ていて、将来の飛躍を予感させる
演技だと思います。

少なくとも、沢口靖子の映画デビュー(これも東宝で、1986年版のゴジラだと記憶
してます)よりは、ずっと、上手だと思いますがね。


それと、石津ちか子刑事の桃井かおりは、原作のキャラ設定のような、生真面目な
おばさん刑事ではなく、懐の深いおばさん刑事を演じてますが、これもなかなかの好演
ですが・・・う~ん、この映画だけで見た場合、石津ちか子という人物の物語への関わり
が、原作よりも、すこし、低めの設定なのかなと。

原作では、もう少し、対犯罪組織「ガーディアン」と対峙する人物像で描かれ、準主役
的な存在感でしたが、映画では、桃井かおりという女優さんの存在感に頼りすぎた感が
あり、残念ながら、キャラ設定的には重要なキーパーソンになりえていないとの印象です。


犯罪者たちをパイロキネシスで焼き尽くした後の焼死体や遊園地で、「ガーディアン」黒幕・
長谷川(永島敏行)に、銃で撃たれ、炎の中で昇華していく淳子のシーンなど、当時の
日本のSFX技術のなさが露呈し、映像を見ていると、痛いなぁ・・・という感じでしたが、
映画全般としては、そこそこ楽しめるスマッシュヒットな作品だと思います。

まぁ、パイロキネシスとか、サイコメトリーとかの超能力と言われる分野が生理的にダメって
人以外は、見ても、そんなに損しないかなと。少なくとも、380円がもったいないとはならない
と思いますが、こればっかりは、好みの問題ですしね。

矢田ちゃんも、この映画のような仕事を続けていれば、それなりの演技派美人女優に
なっていたでしょうが、まぁ、お塩のことで、ミソつけちゃいました、残念です・・・

でも、結構、出演者が、現在も変わらず活躍している人たちなので、配役だけ見てると、
とても10年以上も前の映画とは、思えません。

なんだかんだで、矢田亜希子さんのファンの方はもちろんですが、今では実力派と評さ
れる伊藤英明さん、長澤まさみさんの初々しい演技を見ているだけでも、なんとなく微笑
ましいですね。

そちらのファンの方も是非、お楽しみください。


nice!(3)  コメント(1)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 3

コメント 1

さーやん

ご来訪いただきコメントありがとうございます
by さーやん (2011-08-10 17:20) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。